令和6年度 中学生合唱祭

10月8日、京都最大級のコンサートホールであり、クラシック音楽の殿堂として名高い京都コンサートホールで中学生合唱祭を開催しました。当日は平日にもかかわらずたくさんの保護者の方にご来場いただき、今年度も素晴らしい合唱祭となりました。

「合唱は声の曼荼羅」。開演に先立つ開会式で、西村文宏中学校長が生徒たちにこんな言葉を語りかけました。合唱とは歌う人と聴く人が、それぞれの役割を果たすことでかたちづくられるもの。このひと言をかみしめるように、ステージの生徒も客席の生徒も一体となって大舞台に臨みました。

2年生

合唱祭は2年生の部からスタート。各クラス、指揮者とピアノ伴奏者に続き、合唱隊がステージに上がります。みんな京都コンサートホールのスゴさを一度体験しているからでしょうか、大舞台に立つ姿にどこか落ち着きが感じられます。そしてピアノ演奏が始まると、からだ全体を使った指揮者のアクションに各パートが忠実に反応し、各クラス整ったハーモニーを流れるように披露。今年度の2年生の部の特徴は同じ楽曲を選択したクラスが多かったこと。とはいえ同じ曲でもクラスによって演奏や歌い方に微妙に違いがあり、聴き比べを楽しむことができました。

  • 3組 『COSMOS』
  • 7組 『ふるさと』
  • 2組 『カイト』
  • 5組 『心の瞳』
  • 6組 『COSMOS』
  • 4組 『カイト』
  • 1組 『ふるさと』
  • 金賞:3組 銀賞:5組 銅賞:7組

1年生

洛南に入って初めての合唱祭、それもそうそうたる音楽家たちが演奏した大舞台ということで、1年生諸君はきっとドキドキしていたことでしょう。しかし、指揮者の指示に合わせてサッと手を後ろに組み、足を肩幅に開く姿はみんな堂々としていて、緊張している様子をあまり感じさせません。楽曲は4クラスが合唱曲を、3クラスがJ-POPを選択。がんばる誰かへのエール、平和への祈り、新しいはじまりへの期待や不安、強くなりたいという気持ち・・・。各クラスが歌詞にこめられた想いを素直に歌い上げるたびに、客席から大きな拍手が送られました。

  • 4組 『カイト』
  • 2組 『マイバラード』
  • 3組 『HEIWAの鐘』
  • 5組 『栄光の架橋』
  • 1組 『Forever』
  • 7組 『プレゼント』
  • 6組 『天球図』
  • 金賞:5組 銀賞:3組 銅賞:2組

3年生

やはり経験豊富な3年生の合唱は聞き応えがあります。男子生徒の低音パートもどっしりとしていて、ハーモニー全体に安定感が際立ちます。楽曲は6クラスがJ-POPを選択し、いずれも思春期ならではの繊細な心情がうたわれた歌を等身大の気持ちをこめて披露。合唱曲を選択したクラスは、静かで確かな希望を感じさせる歌をアカペラコーラスをまじえて熱唱。どのクラスも「さすが」と思わせるハーモニーを聴かせてくれました。最後に、全クラス・総勢288名の3年生がステージとその後ろのポディウム席に整列。中学3年間の集大成としてみんなで歌声を合わせると、客席に万雷の拍手が鳴り響き、京都コンサートホールに「声の曼荼羅」ができあがりました。

  • 1組 『手紙〜拝啓 十五の君へ〜』
  • 7組 『君の隣にいたいから』
  • 5組 『はるまち』
  • 2組 『YELL』
  • 4組 『Chessboard』
  • 3組 『YELL』
  • 6組 『手紙〜拝啓 十五の君へ〜』
  • 全員合唱 『君は扉を開く』
  • 金賞:6組 銀賞:7組 銅賞:4組

全学年・全クラス中、最も優れた伴奏に与えられる最優秀伴奏賞は、1年6組と3年4組の伴奏者に与えられました。
最優秀伴奏賞:1年6組『天球図』、3年4組『Chessboard』

来年の合唱祭が今から楽しみ

今年度も合唱祭の開催に多くの方のお力添えをいただきました。裏方に徹してスムーズな運営に努めてくれた高校吹奏楽部の諸君、ありがとう。そして京都コンサートホールとその関係者の皆さんと、審査を担当してくださった伊藤恵司先生(詩人、作詞家、合唱指揮者)、乃村八千代先生(声楽家、京都堀川音楽高校講師)、加藤雅子先生(ピアニスト、前本校音楽科講師)のお三方に、心よりお礼申し上げます。

伊藤恵司先生には講評の中で、合唱のスキルを上げるためのアドバイスをいただきました。日本語の言葉には語頭にニュアンスがあることが多いため、そのニュアンスを理解した上でいかに歌うか。また、語尾や助詞をいかに優しく歌うか。これらの点をよく考えて練習すれば、歌にこめられた想いがより伝わるようになるというアドバイスに、みんな深くうなずいていました。来年の中学生合唱祭が今から楽しみです。