あくなき探究心と限りない創造力の結晶
10月4日と5日の2日間、中学・高校合同の文化祭を開催しました。今年度のスローガンは「洛南VOYAGERSー輝かしい青春を、さあ今―」。「VOYAGERS=未知の領域を探査する航海者たち」という言葉どおり、生徒一人ひとりがあくなき探究心と限りない創造力を発揮した文化祭の様子をお知らせします。
10月4日 創意工夫で「お客さま」をおもてなし
「吾等は行かん 心して!」 2日間にわたる祝祭は、高校生徒会会長が高らかに発したこの言葉で幕を開けました。続いて北川辰雄高校校長が「セレンディピティ(予想外のものを発見する喜び)を胸に文化祭を楽しんでほしい」とメッセージを送ると、全生徒と保護者の方が埋めた第一体育館に大きな拍手がわきおこりました。
今年度の全体会では脳科学者の西剛志さんをお招きして講演会を実施。保護者のみなさまも興味津々の様子でした。この後、高校の吹奏楽部が2000年代のドラマのテーマ音楽と1980年代のアメリカのヒットソングという、ちょっと懐かしめ(生徒たちは初めて聴いた?)の2曲を披露し、全大会は幕を閉じました。
会場を第一体育館から各教室に移し、お楽しみの展示がいよいよスタート。中学3年の学年展示では、修学旅行で訪れた沖縄をテーマとした物産展や三線の演奏会などを実施。みんなおそろいのハッピを着て、続々訪れるお客さまを笑顔でもてなす姿がとても楽しそうでした。中学2年は登山合宿で訪れた立山をはじめとする日本アルプスの風景をとらえた写真作品を、中学1年は何気ない日常のひとコマや旅行の思い出などを切り取った写真作品を展示し、どちらも途切れることなくギャラリーを迎えていました。
廊下に足を踏み入れた瞬間、熱気に圧倒される。そんな表現が決してオーバーではないほど、お客さまでいっぱいだった高校生の展示会場。毎年度、テーマパークを思わせるアトラクションで魅せてくれますが、今回も1・2年生ともハイレベルの作品が勢ぞろい。そのスタイルは脱出ゲーム、お化け屋敷、ダンジョン型迷路、カジノ、シミュレーションゲームなどさまざまで、お客さまを喜ばせるモノも大掛かりなジェットコースターやトロッコから、手づくり感覚あふれる輪投げや射的、フォトスポット用のタブレットまで実に多彩。どこも工夫が凝らされた各クラスの展示会場には長蛇の列ができ、なかには「待ち時間120分」というクラスも!
多くの人にお祭り気分を満喫してもらえるよう、限られた予算と時間のなかで素晴らしいアトラクションを実現した高校生たち。「考え方の違いから友だちと論争になったこともあったけど、お互い納得できるまで話し合い、最終的にそれぞれの意見を尊重することでいいものができたと思います」という、ある生徒の言葉がとても印象的でした。
また、展示会場のあちこちで保護者の方と記念撮影をする生徒の姿が。なかには少し恥ずかしそうな生徒もいて、わが子のそんな様子を笑顔で見守る方の姿はとてもほほえましいものでした。
各クラブの展示発表も大盛況。華道部、書道部、鉄道研究部などの会場では部員渾身の作品がギャラリーの目を楽しませ、将棋部、囲碁部、競技かるた部などの会場ではプレーを楽しむ方が続々。また、能登半島地震復旧・復興支援販売会や図書館で行われた古雑誌即売会にも多くの方にご協力いただきました。
10月5日 多彩なパフォーマンスとグルメでノリノリ
前日の雨模様とは打って変わり、まだ夏を感じさせる日差しが降りそそぐ5日は、グラウンドで「青春の広場」を開催しました。エモいJ-POPに乗せて「鼓動」と力強く書き上げた書道部のデモンストレーションに続き、野外ステージでは有志生徒によるパフォーマンスがスタート。「身装検査」をテーマにしたミニミュージカルを皮切りに、旬の楽曲を聴かせるバンドから90年代のクラシックスをメインにしたバンドまで、さまざまなJ-POPバンドのライブ、高校吹奏楽部の演奏、ビートボックス、K-POPダンスなどが続々登場し、生徒も保護者の方もみんなノリノリ。
ノリノリになればおなかが空く。というわけでグラウンドには高校生による模擬店がずらり。焼きそば、たこ焼き、ベビーカステラといった定番、話題の韓国おやつのクロッフルやチーズボール、世代を超えて愛されるポップコーンやわたがしなど、高校生が自分たちでメニューを考えて材料を発注し、自分たちでつくったお祭りグルメが「青春の広場」をいっそう盛り上げました。お祭りグルメといえばキッチンカーも登場し、こちらもスイーツからガッツリ系までいろいろなメニューでみんなのおなかを満たしてくれました。
この日、この時、盛り上がったのはグラウンドだけではありません。第二体育館では中学吹奏楽部がアニメ・メドレーやJ-POPの名曲を演奏し、超満員の聴衆を魅了。中学合唱部もアカペラをはじめ素敵なハーモニーを披露してくれました。
今年度の文化祭では「らくなび」と称した公式ホームページを展開。各展示の詳細(動画もあり)や待ち時間を発信する同ホームページはスマートフォンやタブレットでも閲覧可能で、ご来場いただいた多くの方からご好評をいただきました。
来年の秋も思い出に残る文化祭を!
今年度も大いに盛り上がった文化祭。これもひとえに生徒のがんばりと、保護者の方をはじめ、お忙しいなかお越しいただいたみなさまのおかげです。本当にありがとうございました。生徒たちにとって、そしてみなさまにとって、今回の文化祭が忘れられない思い出になったら、そんなにうれしいことはありません。そしてまた来年の秋、生徒たちが素晴らしい文化祭を実現してくれることを期待しています。