みんながスターの文化祭
10月6日と7日の2日間、中学・高校合同の文化祭を開催しました。今年度のスローガンは「We’re All Stars. 一人一人が煌めく星に」。クラスやクラブの展示にかかわった生徒や野外ステージに出演した生徒はもちろん、会場設営に汗を流したり当日の運営に携わったりした裏方も、みんながスター。そんな思いが込められた文化祭の様子をお知らせします。
なお、今年度はコロナ禍前のスタイルに戻し、保護者・ご家族の方にも多数ご来場いただきました。
10月6日 中学・高校の力作を大勢の家族連れが堪能
2日にわたる祝祭は全体会からスタートしました。第一体育館を中学・高校の全生徒と保護者・ご家族の方が埋めた中、高校の生徒会会長による開会宣言と北川辰雄高校校長のあいさつに続き、中学・高校の弁論大会の優勝者がふたたび熱弁。弁論大会の聴き手は同学年の生徒だけでしたが、文化祭の聴衆は「オール洛南」。みんな話し方や間の取り方にさらなる工夫を凝らし、ある生徒は持論をじっくり語り聞かせ、ある生徒は言葉を発するたびに万雷の拍手を浴びるなど、それぞれの個性がいっそう際立つ弁論となりました。
全体会が終わると、いよいよ本格的な文化祭の始まりです。中3学年展示では、自由課題の動画と工作が披露されました。動画は夏休みの旅行記、ラーメン日記、推しの紹介といったユニークな作品が目白押し、工作では書画、ガラス工芸、折紙、刺繍細工などが展示され、来場者の目を楽しませていました。子どもを対象としたアイロンビーズやラミネートしおりの作り方講座も開かれ、中学生たちが小さなお客さまをもてなす微笑ましい姿が会場のあちこちで見られました。
洛南の文化祭といえば「ここはテーマパーク?」と思わせる、高校生によるハイレベルの出来栄えのアトラクションです。高校1年の出し物では、手動のコーヒーカップ、トロッコアドベンチャー、ダーツや射的などを組み合わせたゲーム、恋愛シミュレーションなどが登場。高校2年の出し物は、VRジェットコースター、ホラー映画をモチーフにしたお化け屋敷、サバイバルゲーム、刑務所をモチーフにした脱出ゲームなどなど。どのアトラクションも大人気で、生徒だけでなく保護者・ご家族の方が長蛇の列をつくり整理券が「売り切れ」となるクラスが続出しました。
想像以上のアトラクションを体験して「USJみたいや」とはしゃぐ子どももいれば、あまりの人の多さに「まだ入れへんの?」と激オコ気味のお子さまも。そんな子どもを一生懸命なだめる生徒を、保護者の方が「ごめんね、ありがとう」と笑顔でねぎらう姿がとても印象的でした。
クラス一丸となってアトラクションづくりに取り組んだ高校生たち。より多くの人に楽しんでもらえるよう、限られた予算と時間の中で知恵を出しあい、今年度も各クラスが大盛況を収めていました。1年は全クラスを回ってもらえるようスタンプラリーを実施し、保護者・ご家族の方に好評でした。
各クラブの展示発表にも多くの保護者・ご家族の方が訪れていました。華道部や書道部、鉄道研究部をはじめとする「魅せる」クラブの会場では、みなさん部員の説明に耳を傾けながら力作に目を凝らし、将棋部や茶道部のような参加型の会場では、部員たちによる「おもてなし」をご満喫。また、ボランティア同好会による東日本大震災復興支援販売会や図書館で行われた古雑誌即売会にも多くの方が立ち寄っていました。
10月7日 バンド、お笑い、ダンスで盛り上がった「青春の広場」
爽やかな秋晴れに恵まれた7日は、グラウンドで「青春の広場」を開催しました。音楽に合わせて筆をふるう書道部のダイナミックなデモンストレーションを皮切りに、野外ステージにさまざまなパフォーマーが登場。バンド演奏ではJ-POPが中心の楽曲がプレーされ、中にはビートルズやスティービー・ワンダーといった「洋楽」を聴かせるグループも。マンザイでは高校3年のコンビがちょっと危ないネタを絶妙のボケとツッコミを駆使して笑いを取り、ダンスでは2つのグループがK-POPなどにあわせてキレッキレの動きを披露。どのパフォーマンスに対しても、ステージ前に陣取った友だちや保護者の方からアツい拍手と声援がわき起こっていました。
「青春の広場」と並行してウッドデッキでも放送部やクイズ研究会によるイベントが行われ、中でも盛り上がりを見せたのが「教職員対抗アタック25」。洛南を代表する知性がクイズ研究会選りすぐりの難問に挑み、熱戦の末、最も多くのパネルを埋めて栄冠に輝いたのは北川辰雄高校校長。その栄誉をたたえ、大きな拍手が送られていました。
文化祭といえば模擬店を外すわけにはいきません。今年度は高校2年の4クラスが唐揚げやフランクフルトなどを販売し、どのお店にも長い列ができていました。自分たちで材料を仕入れ、調理してお客さまに売るという「社会体験」に挑んだ生徒たちの顔はみな真剣です。そして「おいしいわ」とか「ありがとう」と声を掛けられたときの笑顔はどれもキラキラしていました。
また、会場にはプロの料理人の方による各種キッチンカーが勢ぞろい。模擬店から出る香ばしい匂いとあわせ、グラウンド一帯に食欲をそそる匂いが立ちこめていました。
来年度も素晴らしい祝祭を!
今年度も大盛況のうちに幕を閉じた文化祭。生徒はもちろん教職員にとっても楽しい2日間になりました。保護者・ご家族の方の中には文化祭に初めてお越しになった方も多いと思いますが、お楽しみいただけたでしょうか? ある保護者の方は「学校で子どもを見るのが初めてだったので、最初はちょっと不安もありましたが、友だちと心から楽しそうに笑っている姿を見てこちらもうれしくなりました。来年は高2で最後の文化祭になるので、また絶対に来ます!」とおっしゃっていました。その言葉どおり、来年度も素晴らしい文化祭になることを期待しています。