高校生弁論大会

9月26日、毎年恒例の高校生弁論大会を開催しました。
ことしもまだ、新型コロナの流行による影響は残念ながら払拭せず、マスク着用をはじめ手指消毒、換気、座席指定、ソーシャルディスタンス等々、感染対策に細心の注意をはらいながらの進行となりました。
しかしながら、台風が次々と接近して、はっきりしない天気が続いていたあと、久々に青空が広がり、汗ばむくらいの好天となったこの日、みんな気分も一気に快晴です。
準備周到、練り上げてきた弁士と、発表を期待する各クラスの仲間の注目で、大会会場の体育館にも、外の日差しに負けない熱気があふれました。

繰り広げられた熱弁に、仲間たちがみつめる熱視線、洛南マインドのエッセンスをご紹介します。

3年生

3年生は洛南最後の弁論大会。この時期になると卒業後の進路や自らの将来を考えることも多くなるでしょう。さまざまな切り口から語りながら、これまでの経験や現代社会の課題などを通じて、自分自身の生き方をみつめていこうとしている、そんな真剣さが、ユーモアの中からも伝わってきます。
AIについてふれた内容が複数あったのは、やがて本格的に参加していくことになる社会の未来像を模索する上で、大きなキーワードになっているのかもしれません。
これからまだまだ、悩んだり、壁にはばまれたり、山も谷もあるでしょうけれど、洛南生は頼もしいぞと思わせられる弁論の数々でした。

優勝 :9組「人生の勝ち方」
準優勝:4組「楽しんだもん勝ち」
3位 :7組「未来を生き抜く」

2年生

弁論大会の醍醐味はもちろん、それぞれの主張や問いかけを凝縮して語る内容にありますが、その演題の立て方も楽しみのひとつです。
ストレートに単語ひと言で表現した演題もあれば、ん? いったいどんな話になるのだろう、と想像をかきたてられたり、始まってみれば、あ、そういうことか、と予想を裏切られることで納得したり。演題も弁論の重要な一部だとあらためて思わされながら、それぞれの個性と工夫に感心したりもします。。
弁論の途中で大きな音を入れてみたり、内容に合わせて模型をつくってみせたり、単調にならないための演出にも力が入っていました。

優勝 :2組「サッカーを通じて」
準優勝:6組「自分らしさって何だろう?」
3位 :4組「お辞儀 ~魔法の10秒間~」

1年生

中学校から弁論大会を経験してきているということがあるのでしょう、いつも、1年生が2年生、3年生の先輩たちの演壇に立っても違和感がないだろうと思える落ち着きで、その主張を聞かせてくれることに感心します。
薬物依存をどう克服するか、あるいはSDGsにどう取り組むか、といった社会的大課題に正面からぶつかり、情報収集のノウハウを洗い直し、グミが人生を変えたり?! 善悪を再考し、トラウマを乗り越え、内面をみつめ、詭弁ではないやさしさとは何かを考え、そんな自分を端的にアピールするものは何か…。
日頃思っていること、感じていることの中に入り口をみつけて、まわりの人々や社会と自分自身との関係を考えながら、2年生、3年生へとさらに成長していくことの楽しみを感じさせます。

優勝 :1組「優しくなりたいと思うあなたへ」
準優勝:4組「無視できない!!」
3位 :6組「良い情報の集め方」

コロナ禍の影響で一人ひとりの持ち時間が30秒短くなり、弁士となる諸君もたいへんですが、テーマを考え、この短い時間に論理を盛り込み、仲間とともに練り上げる、その過程は貴重な経験になっているはずです。来年もみんなでがんばりましょう。