今年で第52回を数える本校伝統行事
1月8日、本校柔道場にて「新春歌かるた大会」が開催されました。開会式も正座礼で始まるなど、いつものスポーツ行事とは一味違い、和やかな中にも厳かさが感じられる本校伝統の新春行事。学校長の「和歌を通じて日本文化にも深く触れてください」との激励に続き、高校1年生による選手宣誓が爽やかに行われました。完結も見えてきた漫画「ちはやふる」の影響で競技かるたが人気なこともあり、出場者のレベルも向上し、応援も年々多くなっています。
自陣の札が先に無くなった方が勝ち
まずは競技かるた部員によるデモンストレーション。公式戦では50枚使用しますが、校内大会では1回の対戦に使用する札を双方15枚ずつ、計30枚並べます。相手との札の間は畳の目3マス、取りやすいように中央部分に余裕を持った独特の並べ方です。読まれた札に直接早く触れた方が取り、自陣の札が先になくなった方が勝者となります。相手の陣地の札をとった場合は自陣の札を一枚渡して「送り札」とします。
パシーン!と札を弾く「払い手」は、今大会では禁止…なのですが、せっかくなのでお手本を披露した後に、部員同士の本気の試合も見せてくれました。“1字決まり”と言われる歌に反応し、手裏剣のように飛んでいく札にギャラリーからはどよめきが起こっていました。部員たちはどこに何の札が並んでいたかを全て暗記しているので、どれだけ払い手で札の並びが乱れても元に戻せるんですね。
東寺餅さんからの差し入れでホッと一息
クラス代表3名による団体戦で、学年別のトーナメント方式です。競技かるた部員のエントリーは各クラス1名まで、出場の際は必ず1番席に入るのがルールです。競技かるた部員が複数いるクラスは、まずはこの枠に入るために1席を争うようです。
試合ではまず初めに「なにわづに さくやこのはな ふゆごもり いまははるべと さくやこのはな」という序歌が読まれます。読手は競技かるた部の鎰谷先生、高校生の部長と部員に加え、中学2年の女子部員も担当しました。凛と、よく通る声で堂々と大役を務めていました。終わってから「緊張した?」と声をかけると「全然…!とっても楽しかったです!」と笑顔で答えてくれました。
試合中は読手の声に耳をすます静寂感、一瞬で勝負がつく緊張感ゆえ声をあげての応援はできませんが、試合前に円陣を組むクラスや、動きやすいようにジャージで参戦するクラスなど、各クラスの意気込みが伝わって来ました。
休憩時間には、東寺の門前菓子屋さんとして人気の「東寺餅」さんより「よもぎ大福」の差し入れをいただきました。大きくて食べ応え十分な大福で英気を養い、2回戦、3回戦に突入です。
結果発表
次第に手札がなくなり、対戦相手と読手に礼をして試合を終了するペアが増える中、残りの対戦ペアに周囲から視線が集まります。特に一番席が競技かるた部員同士となる対戦は実力が拮抗しているため、長い戦いに…!全ての対戦が終了すると全員から互いの健闘を称え合うような拍手が自然と湧き上がりました。
また、今大会の主催は図書館と国語科のため、生徒会ではなく図書委員と競技かるた部員がお手伝いを頑張ってくれました。準備から片付け掃除まで、お疲れ様でした!なお、入賞者全員がもらえる記念品は今年から新調。かるたのチャームがついた金属製のブックマークになりました。
各学年の結果は以下の通りです。
<1年の部>
優勝 4組 / 準優勝 6組
<2年の部>
優勝 7組 / 準優勝 2組
<3年の部>
優勝 4組 / 準優勝 6組