令和元年度　中学校合唱祭

心と声を合わせて

10月2日、中学生がクラスごとに美しいハーモニーを披露する合唱祭が行われました。開会式では学校長より「一人の頑張りだけではどうにもならないのが合唱です。得意、不得意はあると思いますが、皆で心と声を合わせて素晴らしい歌を響かせてください」と激励の言葉がありました。

個性あふれる、2年生の部

先日の体育祭では応援の声を轟かせていた彼ら、今日はどんな歌声を響かせてくれるのでしょう。

トップバッターは３組、曲は『どんなときも』です。前奏・後奏までコーラスが入り、しっかりした男声と少人数ながらよく響く女声の美しいハーモニーで堂々としたステージングでした。続く４組の『ハナミズキ』。原曲のクセのあるフレーズまで揃えていてさすがです。「練習では、出だしや終わりを全員でしっかり揃えられるよう心がけました」と指揮を担当した生徒。２組は『結』。朝練などにも精力的に取り組み、指揮、ピアノ、歌の一体感を見せてくれました。５組の『大切なもの』は、丁寧な歌声にぴったりの選曲だったと思います。

６組は『蕾』。音域の広い男性デュオの曲なので、１オクターブ上をいく女子にはかなりの高音となる部分もありましたが、そのギリギリな感じが切ない曲調と絶妙にマッチ。男声のブレないコーラスも頼もしかったです。７組の『SING！』は等身大のメッセージが込められた曲。笑顔で歌う姿が印象的でした。2年生のラストは１組『今咲き誇る花たちよ』。8分の６拍子のアクセントを全身で伝える指揮と、歌詞がクリアに届く歌声に驚かされました。自分たちで拍手しながら席に戻っていたので、手応えもあったようですね。

クラスで団結、1年生の部

初めての合唱祭に緊張した面持ちの1年生。舞台袖にスタンバイする他クラスの友人にも「頑張って！」と声をかける姿が微笑ましかったです。

1年生トップバッターの６組は、なんと先ほどの2年生と同じ『ハナミズキ』を選曲…！「上級生はさすがでしたが、私たちも練習のときより良かったかも」と笑顔。７組の『サザンカ』は呟くようなAメロを揃えるのが難しそうでしたが、ゆったりとしたサビが気持ち良さそう！２組の『COSMOS』は、サビの第一声が伸びやかで、とても心地よかったです。１組の『君をのせて』はクラスの過半数以上の最多票で候補から選ばれたそう。全員がジブリの世界観を共有しているだけあって、どう歌いたいかが揃っていたのではないでしょうか。

４組は『YELL』。単に男声女声で分けるのではなく、適性を重視したパート分担で安定したハーモニーを奏でていました。透明感のある伴奏も印象的でした。３組の『ひまわりの約束』は最近の本校合唱祭の常連曲ですね。こちらも１組同様、曲のイメージの共有感がありました。1年生ラストは『手紙〜拝啓十五の君へ〜』を歌った５組です。十五歳に満たない生徒たちの少し背伸びした歌声に胸を打たれました。

気合漲る、3年生の部

中学だけの行事となる合唱祭は、３年生にとっては最後の舞台。出番前の緞帳裏では大きな掛け声が上がり、各クラス気合い充分です。

３組は『チェリー』。特に男子の声が１、２年生とは違います。続く６組の『鱗』も、男声から力強く始まりました。そこに鮮やかに女声がハモるドラマチックなサビイントロで一気に会場の空気感が変わります。後続のクラスが食い入るように見つめていたのが印象的でした。１組の『なんでもないや』はア・カペラでスタート。サビでは他クラスの生徒が頭を揺らしてリズムをとる姿もありました。

４組は『奏』。当日の朝も練習する声が響いていましたね。シンプルな力強さが伝わってきました。５組は緞帳裏で最大級に大きな掛け声をかけていましたが、とてもソフトな歌い出しの『orion』というギャップに驚かされます。サビに向けていろんなパートがうねるように絡んで、大きな波になっていくようでした。大トリの２組、『366日』は恋愛ソングですが、合唱アレンジで聴くと違った印象を受けます。生徒たちはどんな「あなた」を想定して歌ったのでしょう。