本学園は、学祖弘法大師空海が平安時代に創設されました「綜藝種智院」を淵源と仰ぎ、その後幾多の変遷を経ながらも、その度毎に世の篤いご支援を賜りつつ、有為の人財を育成し、長き歴史を今日まで紡いで来ております。
弘法大師空海は、天長5年(828年)に綜藝種智院創設に際し、今でいう学則にあたる『綜藝種智院式并序』を示されていますが、その中に「物の興廢は必ず人に由る 人の昇沈は定めて道に在り」と言われ、人間の教育を第一に考えられました。本学園がその願いを礎にし、児童生徒を国の宝と考えるのもここに基づいているからであります。
また、同じ『綜藝種智院式并序』の中で
「わたくし空海は平素より清貧を旨としているので、まだ充分に必要経費を支弁できない。とりあえず若干の物資を費用として充当した。もし、国を益し人を利せんとする志があり、迷いを去り覚りを証せんと志し求める人があれば、ひと滴でもこの学院に施入して、わが願いに協賛せられよ。生生世世、共に仏の教えによって群生の利益になるようにしたい。」
と、人財の育成に向けて経済的援助の必要性を説かれるとともに、誓いを述べられています。
平安時代も現代も、教育に費用がかかることは変わりなく、本学園も、校舎増改築や設備充実という教育環境の改善には有縁の人々に寄附を仰いで参りました。
このたび、関係の皆様方に、本学園が設置する小学校・中学校・高等学校の教育活動のさらなる充実に向け、ご支援を切にお願い申し上げる次第でございます。どうかご協力をお願い申し上げます。
学校法人真言宗洛南学園
理事長 北川 辰雄